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zoom RSS [0157] 在宅介護10年

<<   作成日時 : 2019/01/12 14:46   >>

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1か月過ぎてしまいましたが、昨年12月で妻の在宅介護が始まって10年が過ぎました。10年前の2008年12月10日、それまで入院していたリハビリ病院を退院して妻の実家での在宅療養生活が始まりました。

病院に入院して治療を受けたいという気持ちと、在宅療養になって家族で一緒に暮らしたいという両方の思いがあり、葛藤もありましたが、医療制度的にも長期間入院することは難しい時代ですし、現に病院からはいつまでも入院はできませんと言われていましたので、選択肢としては在宅療養しかなかったということでもあります。果たしてこんな重度の障害があり意思疎通も困難な妻が自宅で暮らすことは可能なのか、家族で介護・看護ができるのか、大きな不安もありましたが、在宅になればもう病院通いはしなくてもいいので、そこは家族の負担は軽減するし、療養型病床での入院よりも在宅医療の方がリハビリの時間は多くもらえ、療養病院での包括医療では処方される薬も限られますが在宅医療ではその制限はないとか、総合的に考えると現制度下では在宅療養が一番という結論に至りました。

在宅療養に移行するにあたって、在宅医療、居宅介護のサービスの手配をする必要がありますが、妻の年齢では介護保険サービスの対象ではないため、これらのサービスメニューを組み立ててくれるケアマネージャーがいませんので、在宅サービスの依頼や組み立ては家族が行う必要がありました。今は障害福祉サービスのケアプランは相談支援専門員に依頼して作ってもらうことができます。当時はそのような制度はなかったので、訪問診察、訪問看護、訪問リハビリ、訪問マッサージ、居宅介護を在宅の開始までに方々当たって準備しました。まずは確か8月ごろからだと思いますが役所で介護給付の障害区分申請を行うところから始めて、近所の医院で訪問看護を依頼しました。もちろん在宅を始めてから徐々に充実させていったところもあり、訪問リハビリや訪問マッサージは在宅移行後に増やしていきました。訪問介護もヘルパー複数派遣に変更してもらい、給付時間も増やしてもらいました。他にも介護用に家の改造とか、車いすを載せられる自家用車の購入など、準備はなかなか大変でした。

そうして早いもので10年が過ぎました。その間に僕は介護の為に転職もしましたし、自宅もマンションから完全に転居して介護住宅を建てて、より良い介護ができるように環境を整えていきました。自分の生活は大きく変わりましたが、おかげさまで妻の方は無事に10年過ごせています。大きな病気はなかったのですが、5年経過したころに痙攣の発作が出るようになり、救急車を呼んだのが合計で9回ありました。入院は最初の発作の時と、あと逆流性食道炎で1回、DCSの検査入院が1回のいずれも1~2週間の短期のものでした。特筆すべきは長期臥床者に多い肺炎や褥瘡は一度も発症していないことです。風邪をひいたのも1回だけです。意識レベルでは大きな変化はありませんが、体調面も含めて身体機能は後退はしていないと思っています。

遷延性意識障害者の在宅介護で大変と思われている夜間介護ですが、夜中の喀痰吸引、オムツ交換、体位交換等、常時やることがあって介護者は眠ることもできないのが普通なのですが、妻の場合は痰の吸引が無くて、夜中のオムツはヒューマニーに任せてオムツ交換はしませんし、エアーマットの自動圧切り替えモードで体位交換も必要ないので夜間介護は楽です。痰の吸引は在宅開始時はたまにやっていましたが、いつの間にか必要なくなりました。最後に吸引したのはいつかもうよく覚えていないくらいで、ずっと喀痰吸引は必要ないので、夜間の介護はほとんど手間がかからないです。これも長く続けてこられた要因の一つです。

昨年(2018年)の総括をしておきますと、けいれん(頻脈)の発作が一度もなかったことが最高の良かったことです。2017年11月に最後の発作があって、12月からフィコンパという新しい抗けいれん薬を処方してもらってから、発作の前兆である夕方の両手の震えが全く出なくなり、発作も出ていません。2014年1月に最初の発作があってから5年にわたり1年に1回は発作があったので薬の効果に驚いています。発作がないと介護していても安心感があり、楽です。フィコンパの効果かどうかはわかりませんが、筋緊張も弱くなって来たので、3~6か月おきに注射していたボトックスは一旦終了になりました。妻はたまに夜中ずっと目がさえて起きていることがありましたが、最近は毎晩夜はよく眠ってくれます。おしっこが全部尿器でできたパーフェクト賞は11回でした。

10年は気持ちの上では区切りですが、介護は1年1年の積み重ねで、また次の1年が始まっています。一人の家族を10年在宅介護した人は果たして何人いるのでしょうか。認知症の高齢者の介護も長くても10年だと思います。子供が障害があって介護していると10年20年と続けられているケースがあると思いますが、いずれにしても10年以上介護を担うことは稀なことだし、明らかに制度の不備があります。プロの介護は勤続10年以上で給与の加算がつくそうですが、家族の介護には10年続けても何もありません。安倍政権は介護離職ゼロを約束していますが、私たちのようなケースは想定外のようで、状況は何も変わりそうにありません。誰も褒めてくれないので、マラソンの有森さん様に自分で自分を褒めたいと思います。

将来の期待は神経再生医療の新薬です。脳損傷の新しい治療法として期待の再生医療新薬はサンバイオ社のSB623は頭部外傷患者を対象とした治験が良い結果だったと昨年11月に発表されていましたので、新薬が認可されるのももう2、3年のことだと思います。次の10年後は劇的に状況が変わっているかもしれません。その時までしっかりと体調管理に努めたいと思います。また1年頑張ります。

https://www.carenet.com/series/trend/cg001195_020.html?keiro=backnum

大みそかの夜、今年も紅白は最後まで見れず眠ってしまいました。でもユーミンまでは起きていました。
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元旦の朝、お雑煮ではなくいつもの経管栄養。穏やかに元旦の朝日が差し込んでいます。まだちょっと眠たそうです。元旦だけヘルパーさんなしなので、いつもより1時間ほど遅く1日が始まります。
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けいれんの発作が出なくなりました。フィコンパ様様です。就寝時の22時に服用します。初めは2mgから始めて、現在1日6mgになっています。8〜12mgが維持量なので、8mgまで増やしたら他の抗けいれん薬を減らしていく予定です。ただし、フィコンパは単独では使えないお薬です。
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https://medical.cat.eisai.jp/useful/prescribe/pdf2/000003915.pdf#search=%27%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%91%27

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
10年、お疲れさまですm(__)m
わたしは今年3月で丸3年、過ぎてしまえばあっという間でした。
退院時、車イスにとこずれナース、体位変換マットまでいろいろな事で参考にさせていただきました。そして今は車の買い換えにあわせて福祉車両の購入を考えています。相談相手がいないので、福寿草さんのblogが私の教科書です。ありがとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします🙇⤵
みなさま、健やかな一年を過ごされますよう願います。
Tomoko
2019/01/12 20:36
今年もよろしくお願いします。

すごいですね。
発作が一年通して1回もなかったこと。
おしっこが全部尿器で出来るパーフェクト賞が11回もあったこと。

奥様、体調がいいみたいで、よかったです(*^^*)(* ॑꒳ ॑* )
Hina
2019/01/13 09:11
Tomoko様
お褒めの言葉をいただきありがとうございます。気が付けば10年です。初めは厳しい思いもありましたが、3年頑張れたら5年頑張れます。5年頑張れたら10年はあっという間ですよ。次の10年はきっと変化が起こると確信しています。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
福寿草
2019/01/15 23:23
Hinaさま
ありがとうございます。
発作が起こるのはいつも夕方だったので、夕方近くになると今日はどうかなとそわそわどきどきしていましたが、今は安心していられます。おかげさまで体調を崩すことなく過ごせています。でも油断しないよう注意していきたいと思います。
福寿草
2019/01/15 23:27
初めまして
昨年の9月に 34歳の甥が脳出血で倒れ現在入院中ですが遷延性意識障害になり こちらのブログに辿り着き、最初から全て読ませていただきました。
母親である姉にも紹介致しました。
姉は最初のころの 奥様が歯が折れたところで 涙で読めなくなってしまったそうですが 今は大変参考になると言って少しづつ読ませて頂いているそうです。
これから どうなるのか不安ばかりですが
ブログを読ませて頂くと 色々チャレンジされているご様子に勇気をもらってます。
これからも お邪魔させて頂きたいと思います。宜しくお願い致します。
風太
2019/01/24 22:22
風太さま
甥っ子さんのことで色々と調べられて当ブログにたどり着かれたとのことですが、私たちの経験が少しでもお役に立てたらと思います。全く想定していなかったことが起こって、不安ばかりかもしれませんが、命が助かったことは希望の持てることです。今がどん底、あとは上がるだけと思ってチャレンジなさってください。希望はあります。
福寿草
2019/01/29 23:42
福寿草様

お忙しい中、ご返信有難うございました。
命が助かったということは希望の持てることなんですね。
温かいお言葉有難うございます。
焦らず諦めず1日1日を見守っていき、チャレンジ出来ることはやっていきたいと思います。
有難うございました。
風太
2019/01/30 16:17
福寿草様
いつも拝見しています。35歳娘で今年10月から介護保険適用、くも膜下出血及び合併症など医学での回復が、無理と覚悟しています。また、療養病院生活も長くなりますが、せめても、人間的な看護介護を望むところです。現実、病院側は、家族より親身になって見る事はなく、不満のみ残り、壁にぶつかるのみです。いつもブログを拝見して、勇気をもらっています。年老いた両親でも、あと何年そばに寄り添ってあげることができるか、葛藤するばかりです。毎日往復車で2時間弱、病院滞在時間3時間の生活習慣となっていることもあり、諸処を考えると、段々自宅介護を切り替えるのは、今かと考え始めました。病院側、区役所在宅支援係とも相談して障害福祉サービスを申請することにしました。4月以降在宅移行の旨は、伝えてありますが、部屋は、確保。ベッド周りの用意など急務と思いますが、気管切開、胃瘻、経管栄養、尿(バルーンカテーテル)など状況ですが、なにか適切な生きたアドバイスを頂ければと思い、本当に10年ご苦労様でした
やっちゃのママ
2019/02/19 09:35
やっちゃのママさま
4月以降に在宅へ移行とのことで、準備に大変なところかと思います。私たちも初めは積極的に在宅を選んだわけではなくて、病院にはいつまでも居れないと言われて、やむにやまれず在宅移行したというのが本当のところなのですが、結果からして在宅にしてよかったとつくづく思います。
病院にいたら病院側に従わなくてはなりません、本人のためよりも病院の都合が優先されます。しかし在宅介護は家族が主で家族の指示によって訪問介護や看護のサービスが動きます。責任はありますが、家族が思うように介護ができます。病院通いもしなくてよいのです。
家族がやらなくてはならない介護看護の手技は病院にいる間に看護師やリハビリ師にしっかり教わっておくといいと思います。家族が一番いい介護ができるようになります。リハビリもそうです。
しかし、人に任せる勇気も必要です。これはうちでも喫緊の課題ですが、デーサービス、ショートステイあるいはレスパイト入院制度はできるようにしておいた方がよいです。家族の休息も必要ですし、家族にも万一のことがあります。心配するときりはありませんが、やっぱり家で家族一緒に暮らせることが一番だと思います。
ご検討をお祈りしています。
福寿草
2019/03/01 20:17
福寿草様
返信ありがとうございます。前向きに考えて進むよう頑張ってはいますが、奥様には、10年もの介護看護生活を続けてこられた秘訣は、なんですか。もちろん愛情だとお思いますが?ただ家族の愛情だけでは、これほどの難解な経過を、大変な思いで乗り越えられて来たのか、察するものがあります。きっとな色々試行錯誤をされたと思います。人によって病状、環境が違う事でも戦っていると思います。福祉制度を利用して在宅に向けていますが、所詮、東京のマンションの一室で始めることは、訪問入浴一つも対象者が多数で利用できない状態、福寿草様宅のように十分な浴槽があればいいのですが。私たちから見たら、とても羨ましい限りです。やっちゃんには、今のところ良い策がなく、壁にぶつかってます。でも、病院と違った、一緒に暮らしてあげたいことに付きます。全部完全でなくても、後から進めば良い事を見極めて行けば良いですよね。長くなりましたが、勇気をありがとうございます。
やっちゃのママ
2019/03/04 01:47

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